原稿書いてる時、家のPCで長文打つのはずいぶんと久しぶりだと思い、感慨深かったです。
この曲は、シングル「GO FOR IT,BABY~キオクの山脈~」(改めて見るとすごいタイトルだな…)の3rd beatです。
この曲は割とわかりやすい曲だと思います、だからこそ、ストレートに響いてくるわけで。
「流星」というのは、絶望を意味する暗闇の中に光る希望であるように感じます。また「マスク」というのは、「情けない正体」を隠すために装着したカモフラージュや背伸びの数々。
どうでもいいですが、この曲を聞くたびに、私の頭の中には星空の下を疾走する月光仮面のイメージが浮かんでなんだか笑ってしまうのですが、同時にそのこっけいさが、この曲の主人公の葛藤を強烈に示してくれるようで、これはここまで狙って作られているのかどうなのかはよくわかりませんが、よくできてるな~という感想を抱かずにはいられませんでした。
この曲の結論として描かれているのは、仮に自分の「正体」が「情けない」ものだとしても、「まっすぐな視線に晒されて 隠せるものなど なんにもない」し、「昨日は変えられない」わけだから、ありのままの自分を見せよう、自信の持てなかった自分に自信を持とう、という自己評価の変貌です。
ありのままの自分を恋人に見せることについては、まっさきに「NATIVE DANCE」が浮かんだのですが、あっちは、なんだかエイヤッで全てを見せつけているのに対し、こっちは「まっすぐな目線に晒され」ることで自然と「ボロボロと剥がれ」ていくわけで、なんだか対比すると随分とこちらの主人公はあっちに比べてピュアというか、より、10代向けの漫画の感じな雰囲気を漂わせている気がします。
とてもじゃないけれど、あのイケメンで、もうお世辞にも若者と言えなくなっている年の稲葉さんからこのような歌詞が出て、また実際に歌っているところを想像できないのですが、またこのギャップを、私は非常に好ましく思いました…なんだろう、妙に可愛い?
私もかなり自己評価は低いので、この歌のような展開で自己評価を回復できたなら、それはまさに望んでいる展開なのですが、それもまああり得ないことなのだろうなと同時に思う、そんなこのごろです。
何にせよこの曲は、イメージも題材も、そしてメロディも非常に綺麗で、聞いていると、まるで恋愛小説を読んだ後のような、いいよね~という、少し甘酸っぱい感じが残るものだと思います。
また、B'zの楽曲であることによって、更にそこにパワーが加わっていることも、この曲を無二のものとしている要因のひとつだと思います。
なかなかこの題材をここまで力強く歌い上げられるアーティストもいないのではないでしょうか。